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幸福の王子とサファイアの目

幸福の王子とサファイアの目

オスカー・ワイルドに『幸福の王子』という童話があります。まず童話の冒頭をご紹介します。

町の上に高く柱がそびえ、この上に幸福の王子の像が立っていました。王子の像は全体が薄い純金で覆われ、目は2つのサファイアで、剣のつかには大きなルビーが光っていました。

やがて王子の像の下に、南への渡りの機会を失ったツバメが羽を休めます。王子は町の貧しい人を助けたいといつも思っていました。ある時ツバメにこう言います。

「ずっと向こう、町の反対側にある屋根裏部屋に若者の姿が見える。彼は芝居を完成させようとしている。けれどあまりに寒いのでもう書くことができないのだ。暖炉に火は消え、空腹で気を失わんばかりだ。私の両目は珍しいサファイアでできている。これは一千年前にインドから運ばれてきたものだ。この目をくりぬいて彼に届けておくれ」「王子様」とツバメは言いました。「私にはできません」そしてツバメは泣き始めました。
「ツバメさん、小さなツバメさん」と王子は言いました。
「私が命じたとおりにしておくれ」
そこでツバメは王子の目を取り出し、屋根裏部屋へ飛んでいきました。

こうしてさまざまな人を助けるうちに王子は鉛の心臓だけになり、ツバメも寒さで死んでしまいます。その後どうなったのかは本でお確かめいただくとして。この童話はたしかにサファイアの持つとされる効力が描かれています。その効力とは「人とのハーモニーを高め、よこしまな考え、色欲を消す」永久の平和を願う人が持つにふさわしい宝石であると。『幸福の王子』の物語は、同時に『サファイアの物語』でもあったといえそうです。

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