ダイヤモンド専門のミュージアム「ダイヤモンド・ミュージアム」
古来、主にその時代その時代の権力者によって愛し欲せられ、その富と名声の象徴であったダイヤモンド。
国や文化の異なる人間同士でも共通の基準を用いてダイヤモンドの取引が出来るように、専門機関によって厳密に規定・構築されたのが、グレードの基準でした。
これにはダイヤモンド個々の特徴を比較し、その希少性、美しさ、研磨の質などの要素が取り入れられ、反映されているのです。
こうして編み出された評価法には、
が含まれ、これらの頭文字をとって「4C」と呼ばれています。
大きさではなく、重さを表す単位です。1カラットは0.2グラム、5カラットで1グラムとなります。
カラット数が上がるにつれて価格が上がるのは、大きいダイヤモンドが少ないから。
現在のところ一番重いカット・ダイヤモンドは、555.55カラットの黒いダイヤモンドで、111.11グラムです。
なお、カラットとは英語でCarob(カロブ)というイナゴ豆に由来すると言われています。
乾燥されたイナゴ豆はどれもほぼ同じ重さ、一粒が約0.2グラムとなります。
昔はこの乾燥豆を用いて、宝石を量っていたのですね。
原石に人の手が加わることで、さらに美しさが引き出されます。
これは非常に重大な作業で、これによって原石の良さを生かすことにも殺すことにもなります。
カット次第で色や輝きが強調され、インクルージョン(包有物)も目立たなくすることができるからです。
この作業に就く人間はカッターという専門職で、石の可能性を見極める「目」が必要となります。
グレードは、正確なプロポーションの取りかたと注意深いフィニッシュ(研磨の質と対称性)で決まるもの。
一般に左右対称で形の整ったものほど良いとされますが、グレードの等級は以下の通りです。
ダイヤモンドの美しさは、研磨面(ファセット)の大きさと角度の絶妙なバランスによります。
これにより、
という、ダイヤモンドの美しい輝きの3つの要素が生まれます。
白色光の輝きが好きか、虹色の輝きが好きかは個人の好みですが、これらの3つの要素が美しさをもたらしているのです。
美しいダイヤモンドほど、熟練のカッターは、そのダイヤモンドが最も輝きが出るように計画し、カッティングします。
一般的に無色透明の印象が強いダイヤモンドですが、実はあらゆる色が存在します。
しかしながら、最も一般的に産出されるダイヤモンドの地色は黄色系のものです。
完全無色のDカラーから徐々に黄色が濃くなるにつれ、評価はZカラーまで下がりますが、Zカラー以上の濃さを持った黄色になると再び評価は上がって行きます。
これら濃い黄色を含めて、魅力的とみなされる明瞭な濃さの地色を持った天然ダイヤモンドの色をファンシーカラーと呼び、これらの評価はD-Zカラースケールとは異なります。
ちょうど他のカラーストーンのように、色の深さや鮮やかさに基づき、一般的に濃く、鮮やかな色ほど高いグレードとなるのです。
クラリティは明澄を評価する要素ですが、これはダイヤモンドの希少性を表すものでもあります。
インクルージョン(包有物)やブレミッシュ(表面上の特徴)の目立ち易さや性質でグレード分けされるのが特徴です。
最も価値が高いのは、純粋で無傷のもの。
自然が作り出すダイヤモンドですので、こうしたものには滅多にお目にかかることはできません。
クラリティのグレードは以下の通りです。
以上のようにグレード分けされていますが、必ずしもインクルージョン=悪ではありません。
ダイヤモンドという宝石が、その環境の中でいかにして形成されたか、包有物はこれを知る手がかりにもなります。また、天然であることの証明ともなります。
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