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CGLの紹介

About Central Gem Laboratory

CGLの紹介「CGLからのお知らせ・その他」

パライバトルマリンについて

パライバトルマリンの呼称に関する条件が変わり JJA より発表されました(資料参照)。内容は、既にご存知のことと思われますが、ここ数年前までブラジルからのみ産出されていた銅着色のブルー系トルマリンであるパライバトルマリンと非常に良く似た石が近年アフリカでも発見され、最近ではパライバトルマリンと国際的にも呼ばれております。今後は JJA・AGL でも「銅およびマンガンを含有するブルー〜グリーンのエルバイトに属するトルマリン」については産地に関係なく、別名“パライバトルマリン”と呼ぶことが認められ、 5月1日から実施することが決定されました。

但しパライバトルマリンの名称記載が可能なのはこれまで通り分析報告書に限定されており、分析報告書には「当初産出された地名に因んで“パライバトルマリン”と呼ばれています。但し産地を特定するものではありません。」等のコメントを入れることと銅およびマンガンの含有量*も表示することになりました。

*銅・マンガンの含有量は品質を保証するものではありません。

■資料:JJA 発表パライバトルマリンについての消費者向け情報開示資料

JJA 発表パライバトルマリンについての消費者向け情報開示資料

1980 年代に発見されたブルー〜グリーンのトルマリンはその良質なものの持つ独特の色彩で人々を魅了してまいりました。そしてその初めて産出された鉱山のあるパライバ州の地名に因んでパライバトルマリンと称されるようになりました。この独特の色彩は銅イオンに起因するものであり、鉱物学的にはエルバイトと呼ばれるトルマリンです。

その後同種のものが隣州のリオグランデ・ド・ノルテ州からも産出されるようになり、これまで日本ではパライバ州のみならずブラジル産のものについてパライバトルマリンと呼んでまいりました。

近年、アフリカのナイジェリアやモザンビークからも同種のものが産出されており、国際的にはこれらも含めてパライバトルマリンと称されるようになってきました。

これらに鑑み日本におきましても、最初に発見された地名に因んで名付けられたパライバトルマリンの名称を、産地を特定するもので無く、「銅イオンによりブルー〜グリーンを呈するトルマリン」という宝石にたいして称される別名といたします。

今まで「パライバはブラジル産のもの」という認識であった訳ですが、今後は産地を特定したものではないとご理解下さい。

宝石の本当の美しさは名称ではなく、宝石そのものであり、お店でその美しさをご覧いただき、身に付けて楽しんでいただきますことを願っております。

今後も JJA は消費者の皆様に正しい情報開示と信頼性の維持に努めてまいります。