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ゲーテとガーネット

ゲーテとガーネット

ドイツの文豪ゲーテというと、とっつきにくく「厳格な人」のイメージがありますが、それはどうも一面的に過ぎないようです。池内紀『ゲーテさん、こんばんは』に描かれるゲーテ像は「恋多き男」。実際彼は人生で数多くの恋をし、その経験を、詩や小説にしています。

さてゲーテが 75歳のとき、レベッツオ家の19歳の娘ウルリーケに求婚します。年の差、実に56。しかしウルリーケは年の差を超えてゲーテを愛し続けるウルリーケがデートのたびに身につけていたのはガーネット。でもなぜガーネットだったのでしょう? ガーネットの宝石言葉は「貞操」「忠実」。つまりウルリーケは「あなたに変わらぬ思いを抱き、忠実でいたい」と宝石でメッセージしていたわけですね。56歳の差を乗り越えさせたガーネット。ウルリーケは、ゲーテが82歳で天に召されるまで、このガーネットを片時も離さなかったと伝えられています。

この「愛を貫いた」ガーネットは、現在、ボヘミア・ガーネット博物館に収められています。訪ねた人は、二人の愛が今も色褪せていないことを、その赤い輝きのなかに見ることでしょう。

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