ラウンド・ブリリアント・タイプのダイヤモンドで、トルコフスキーが数学的に算出したプロポーションのダイヤモンドを宝石業界ではアイデアル・カットと呼んでいるが、最近ではこのアイデアルカットに匹敵するプロポーションが複数存在することが科学的に証明されている。
ダイヤモンド中に包有される他の鉱物の総称で、結晶インクルージョンとしてはダイヤモンド、ガーネット、オリビン、ダイオプサイド、スピネル、グラファイト、ヘマタイト、マグネタイト、パイロォタイトなどがある。また劈開、割れ、成長線、双晶線などもインクルージョンとして取り扱われる。
ダイヤモンドの美しさ、価値を決定づける要素の1つでダイヤモンドの色調をいう。通常ダイヤモンドは極く僅かな緑がかった黄色をしており、カラー・グレードはこの微妙な色あいの比較で、マスター・ストーンを用いて行う。
橄欖岩で殆んどのダイヤモンドの母岩である。地中から噴出して固化したものでブルー・グラウンドとも呼ばれ、風化によってイエロー・グラウンドに変化する。
ダイヤモンドの品質価値は4Cで示される。カラー、クラリティ、カットなどの等級評価することをグレードという。
ダイヤモンドに含まれるダイヤモンドまたは他種鉱物の結晶包有物をいう。よく発達したダイヤモンドの結晶を包有したダイヤモンドは子持ちダイヤモンドといわれることがある。
ダイヤモンドが硬く鋭い物体に激突したときに生ずる微少な劈開を伴う傷痕。長期間使用したダイヤモンドに見られる場合がある。
研磨済ダイヤモンドを何らかの理由により再研磨すること。
ダイヤモンドの光のきらめき。照明、ダイヤモンド、観察者のいずれかが動いた時、ファセット(研磨された面)から閃光またはきらめきが生ずるが、この光のフラッシュ効果をシンチレーションという。
放射線照射によって人工的に着色したダイヤモンドで、黄色、褐色、緑色、青色、ピンク、赤など各色の着色ダイヤモンドがある。着色ダイヤモンドの鑑別には分光光度計、FT-IR、ラマン分光分析装置などが有効である。
宝石にみられる光の効果で特にダイヤモンドの美しさを構成する要因の一つで、ダイヤモンドに入射した白色光がダイヤモンド内部で屈折反射を繰り返し、白色光を構成する各々のスペクトルに分解され“虹色"を示す。ファイアと同じ。ダイヤモンドのディスパージョンの数値は0.044で調和のとれたディスパージョン(ファイア)を示す。
ダイヤモンドのなかには魅力的な色調をもったものがあり、ファンシー・ダイヤモンドと呼ばれている。ダイヤモンドの色としてはブルー、イエロー、オレンジ、グリーン、ブラウン、ピンクなどがある。放射線処理によって人工的にも着色できる。
ラウンド・ブリリアント・カット以外のカット形式のものをファンシー・カットと呼ぶ。マーキーズ、エメラルド、ハート、ペアーその他のカット形式。
ダイヤモンドの4C評価の1つであるカットの評価は、プロポーションとフィニッシュによって総合評価される。フィニッシュはダイヤモンドのシンメトリー(ダイヤモンドの形状、ファセットの対称的な配置と場所の正確さ)とポリッシュ(研磨済みダイヤモンド表面状態あるいは研磨後に生まれたブレミッシュ)の項目から成り、それぞれの項目についても評価される。
ダイヤモンドのカット形式の1つで、クラウン側33ファセット、パビリオン側25ファセットの合計58ファセットをもつ。このカット形式はダイヤモンドの光の効果を最高に引き出す。ラウンド・カット以外にオーバル、マーキズ、ペアー、ハート・シェープ・カットなどのファンシー・カットもある。
ダイヤモンドの4C評価の1つであるカットの評価は、プロポーションとフィニッシュによって総合評価される。プロポーションはダイヤモンドの深さ、ガードルの厚さ、テーブル径、ファセットの角度などの要素を含む。プロポーションの優劣は、ダイヤモンドの美しさに大きく影響する(フィニッシュ参照)。
ダイヤモンドの重さをあらわす単位で、1/100カラットを1ポイントという。1カラットは100ポイントとなるので、たとえば0.12カラットは12ポイント、0.02カラットは2ポイントとなる。厘と同じ。
ダイヤモンドのカラー・グレードをする時の標準となる品位のダイヤモンドでキー・ダイヤモンドとも呼ばれている。
ダイヤモンドの価値はクラリティ(Clarity)、カラー(Color)、カット(Cut)、カラット(Carat)の4つの要素で決定される。この4要素の頭文字をとって4Cという。