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英国王冠と笏

笏(しゃく)と錫杖(しゃくじょう)
笏、あるいは錫杖と呼ばれ、文献ではよく混同されがちです。しかし、叙任式では、笏と錫杖の引渡しを厳密に区別しています。イギリスの戴冠式では、笏は国王の権力の印であり、錫杖は国民に対する君主の父親としての 権威の象徴です。

十字章付きの君主の笏

1661年に製作されました。1910年に一部改造。92.2cm、1.17kg、金製、ダイヤモンド333個、ルビー31個、エメラルド16個、サファイア7個、尖晶石6個、アメシスト1個。
笏は、戴冠式で国王または女王の右手に渡されます。この引渡しの時の式文は、「国王の笏を受けよ、国王の権力と正義の印を」というもので、笏は国王の権力と正義を象徴し、国王統治の重要な象徴の一つです。カットされたアメシストで作られた月の上には、ダイヤモンドがびっしりと配された十字章が高々とそびえています。その中央にはエメラルドがはめ込まれています。月は、エナメルが塗られ、貴石を配されて、世界第二番目のカット・ダイヤモンドであるカリナン第一[別名アフリカ第一の星](530.20カラット)を取り囲むハート形の金フレームの上に乗っています。このダイヤモンドは、これまでに発見されたダイヤモンドでは最大の3,106カラットのダイヤモンド原石「カリナン」からカットされました。

国王冠

1953年に製作されました。高さ31.5cm、 直径19.5cm、重量0.91kg、金、銀、ダイヤモンド約3,000個、真珠270個、ルビー、サファイア、エメラルド、オコジョの毛皮付きの冠カバー。

添え名「インペリアル」は、この場合はまぎらわしいといえます。この名は、大英帝国を表わすのではなく、皇帝の冠を手本にして作られた弓形のデザイン(すなわち頭頂にくぼみがない)に関係しています。現在のエリザベス2世の王冠は、1953年の戴冠式のために王室宝石細工師ガラルドが新たに製作したもので、弓形が一層平らになっています。この形は、宝石細工師ルンデル&ブリッジが1838年にビクトリア女王の戴冠式のために製作した王冠と、ほとんど同じです。2列のパールで縁取られたリングリット(輪冠)。そこに穴を空けて対照的に、ブリリアントカットされたダイヤモンド、エメラルド、サファイアが取り付けられています。リングリットの上に交互に配置された4つの十字と4つのユリは、少し突き出ていて、銀の台にはめられたダイヤモンドで形作られています。ユリはルビー1個ずつを備え、十字3つにはエメラルドが付いています。4つ目の十字である正面の十字は黒太子のルビーと呼ばれるスピネルを備え、そこには小さいルビーがはめ込まれています。

十字の上のオークの葉の形をしたダイヤモンド製の弓形は、どんぐりを表わしています。横に突き出た滴(しずく)形パールで飾られて、立ち上がっています。この独自で自然主義的なデザインは、ジョ一ジ4世の王冠で初めて登場したモチーフです。合流する弓形の下では、特に美しい滴(しずく)形パール1個が揺れるように掛けられています。
これは「エリザベス女王のイヤリング」、または「ハノーバー王家のパール」とも呼ばれています。弓形の上には、ダイヤモンドの地球が立体的に作られた赤道と子午線と共に乗っています。その上には、信奉者エドワードのサファイアを備えたダイヤモンドの十字があります。地球と十字は、どの王冠でも、神の命による世界統治を象徴しています。リングリットの正面には、カリナン第二(317.40カラット)が据えられています。これは、カリナン・ダイヤモンド原石からカットされた、2番目に大きいブリリアントカットされたダイヤモンドです。またリングリットの首筋の部分には、巨大なスチュワート・サファイアがあります。カリナン第二がこの冠に据付けられるまでは、これが正面を飾っていました。国王は、戴冠式に続いてウェストミンスター寺院を去る時と、毎年の議会開会の際に国王冠を戴きます。国王の葬儀では、国王冠は棺台を飾ります。

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