Gemmy 154 号 「ラボQ&A」

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Gemmy 154 号 「ラボQ&A」

過去にお客様からよくいただいた質問や、恐らく疑問に感じられるであろうことについて、担当スタッフが簡単に分かり易くまとめました。このような質問・疑問をこれから不定期に紹介して行く予定です。

グレーディング・レポート(鑑定書)と鑑別書の違いについて

ユーザーの方から『鑑定書と鑑別書は何が違うのですか?』という質問をよく頂きます。
宝飾品販売店やネットで目にするものとしては大きく分けて下記の3種類が挙げられます。
(1)グレーディング・レポート(鑑定書)
(2)鑑別書
(3)ソーティングメモ

グレーディング・レポート(鑑定書)

『鑑定』という言葉からは、一般的に訴訟法上の鑑定、美術品の鑑定、そして不動産等の評価を行う経済取引上の鑑定が思い浮かべられます。このような一般的な意味合いで捉えて考えた場合に、どうしても金額を査定するイメージになってしまう事から、日本の宝石検査機関では出来るだけ『鑑定』と呼ぶのを避け、英語のまま『グレーディング』(等級付け)と呼ぶようにしています。
グレーディング・レポートはダイヤモンドのみに用いられるレポートで、正しくは『ダイヤモンド・グレーディング・レポート』と呼ばれ、天然ダイヤモンドを対象に4C(カラー、クラリティ、カット、カラット)をグレーディングした結果を記載しています。
ダイヤモンドのグレーディングは、ダイヤ全体の観察や詳細なプロポーション測定が必要ですので、必ず枠に留まっていないルース(裸石)の状態で検査を行う必要があります。グレーディング・レポートに貼付されるダイヤモンドの写真は、ルースの状態だけでなく、宝飾品に加工された状態での写真が貼付されることもありますが、両者ともルースの状態でグレーディングされています。

鑑別書

鑑別書は全ての宝石に対して発行されるレポートです。簡単に言ってしまえば『その物が何なのか?』の検査を行いその結果を記載したレポートになります。
例えば、赤色の石の検査を依頼された場合、その赤色石が『ルビー』なのか『ガーネット』か『ガラス』なのか等を科学的に分析します。仮に『ルビー』だった場合、その『ルビー』が自然界で形成された『天然ルビー』なのか、それとも人間が造った『合成ルビー』なのかを調べます。
もし、『天然ルビー』という結果を得られたとしたら、次は何らかの人為的な処理が施されているか否かまで調べ、その結果を鑑別書に記載します。

鑑別書に記載される結果は、以下の3項目で表わされます。
(1)鉱物名 または生物学上の呼称およびその起源 (2)宝石名 または変種名 (3)開示コメント 人為的に処理が加えられている場合にその内容を明記

『ルビー』を例にとると
(1)鉱物名   :天然コランダム
(2)宝石名   :ルビー
(3)開示コメント:色の改善を目的とした加熱が行われています。

また、模造石の場合、ガラス、プラスチック等である旨を鑑別結果として記載するケースもあります。
鑑別書ではグレーディング結果を記載することはありません。従いまして、ダイヤモンドを鑑別でお預かりした場合にはグレーディングは行いません。その石がダイヤモンドであるか否か、ダイヤモンドなら天然か合成か、そして何らかの処理が施されていないかを調べます。

ソーティング・メモ

中央宝石研究所で発行しているソーティング・メモは2種類存在します。
1つはダイヤモンドのグレーディングを行い、その4C結果のみを記したダイヤモンド・ソーティング・メモ。もう1つは宝石ソーティング・メモと呼ばれる鑑別のソーティング・メモになります。
双方ともにそれぞれの検査の内容はグレーディング・レポートや鑑別書と変わりありませんが、異なるのはどちらも結果のみを記載したメモでグレーディング・レポートや鑑別書を発行する前の段階であるという点です。

ダイヤモンドの発色要因について

ダイヤモンドというと一般的に無色透明な石を想像すると思いますが、実際はイエロー、グリーン、ブルー、ピンク等色々な色調のダイヤモンドが存在します。以前、お客様よりダイヤモンドの色の原因について質問を受けましたので、説明をしたいと思います。

図1
図1

図2
図2

 
 
 
 
 
 
 
 
 

ダイヤモンドの結晶構造は、1個の炭素原子を中心に4個の炭素原子がちょうど正四面体の頂点にくるような配置をした単位の繰り返しによって結晶が形成されています(図1) 。 隣接する炭素原子同士は、結びつくために必要な電子を双方の原子が共有することで結合しています(共有結合)。それは模式的に二次元的に表すと図2(結晶格子)で示すようになり、各炭素原子がそれぞれ4本の結合の「手」を使って隣の炭素原子と結合しているように表わされます。このように炭素原子が正確に配列した結晶では、白色光線を構成する一部の波長(色)だけが吸収されることはないため、ダイヤモンドは無色です。
ダイヤモンドはほぼ純粋な炭素の結晶ですが、実際には不純物として窒素、水素、ホウ素等の元素が結晶格子に入り込んだり、結晶格子中に炭素原子の抜けた孔(空孔)を残していたり、結晶格子が外的圧力で歪んでいることもあります。ダイヤモンドに色がついて見えるのは、これらの欠陥が結晶格子中に存在すると、白色光のうち特定の波長をもった光だけが結晶を通過して私たちの目に届き、その結果、色が付いて見えます。例えば、ある欠陥によって赤色部と緑色部の光が吸収されると、青色の光だけが結晶を通過するため、その結晶は青く見えます。

各色の色原因

●イエロー
ダイヤモンドには大きく分けて2つのタイプがありI型とII型で分類されています。天然で産するダイヤモンドの97%はI型と呼ばれ、無色に近いものから濃いイエローまで存在します。イエローカラーに代表されるI型ダイヤモンドは結晶を構成する炭素以外の不純物である窒素が色の原因となっています。
窒素原子はダイヤモンドの結晶格子の中で一部の炭素原子と置換しています。窒素原子は結合の「手」が5本ありますので、炭素原子と置き換えると1本余ってしまう事になります。この欠陥は青から紫外部の光のエネルギーを吸収し、その結果、私たちにはダイヤモンドがイエローに見えるわけです。

●グリーン
自然界で周りの放射性鉱物などからの照射を受け、その照射エネルギーによって電子やイオンが結晶格子の本来の場所から飛ばされて生まれた欠陥が色の原因となります。色は淡いブルー味掛かったグリーンやイエローグリーンがより一般的です。

●ブラウン
多くのものはイエローと同じく窒素原子が関与していますが、ブラウンは結晶格子の歪みによっても生み出されます。

●グレー
一般的に水素が関与しています。しかし、実際には水素原子がどのように結晶格子中で働き、色に影響を与えているかは余り解明されていません。

●ピンク
ピンクは、結晶格子の歪みによるものと孤立した状態の窒素と空孔が結合した欠陥が働いてピンクになるものがあります。
オーストラリアのアーガイル産のピンクダイヤモンドの色の原因は『窒素』に起因するものではなく、一般的には、地中で熱や外的圧力によりダイヤモンドの結晶構造に歪み(滑り)が生じたものと考えられています。

●ブルー
天然のブルーダイヤモンドにはI型とII型が存在します。I型のブルーダイヤモンドで多く見受けられる主にグレーブルーからバイオレット掛かった色合いをしたもの、これらは水素が多く含まれる特徴があります。もう1つのI型ブルーダイヤモンドは自然界で照射を受けたことにより、その色調を示すもので淡いアイスブルータイプ(ブルーからグリーンブルー)のものです。
一方、II型のブルーダイヤモンドの場合は、極微量のホウ素を含有しており、その存在が結晶に電導性も与えており、IIb型と呼ばれます。それらに属するダイヤモンドは天然ダイヤモンド全体の約0.01%程度しか存在しません。色調は淡いブルーが一般的ですが、濃いものではホープダイヤのようなブルーサファイアのような色も存在しており、すべてのII型のブルーダイヤモンドには電導性が認められるのが特徴です。

●カメレオンダイヤモンド
カメレオンダイヤモンドとはトレードネームでありその名前からも分るとおり変色性を示すダイヤモンドに対しての呼称です。最初の発見は1940年代でアメリカのC.Aカイガーによりカメレオンダイヤモンドと命名されました。2.24ctの大粒ダイヤに光を当てたとき青銅色から緑色に変化したことから、こう呼ばれ出しました。
このような変色性を示す宝石は数多く知られていますが、最も知名度が高いものはアレキサンドライト(クリソベリルの変種)でしょう。アレキサンドライトは自然光(太陽光)に当てると青味を帯びた緑色を示すのに対し、人工光(白熱光)に当てると赤色へと変化を見せます。アレキサンドライトの変色性は光のスペクトルに深く関連した光学現象で、遷移金属元素であるクロムの含有に起因します。しかしカメレオンダイヤモンドの変色性は、アレキサンドライトのような異なる光源下で色の変化が観られるものとは異なります。多くは『加熱』または『光に当てたとき』に『その色が変化する』ダイヤモンドに対して用いられます。
『加熱』は、緩やかに温度変化させ、大体200℃~300℃程度で変色が観察されます。しかしこれは一時的なものです。『光に当てたとき』は、ある時間(例えば一晩)金庫などの暗所に保管しておき、明るい部屋で取り出した場合に変色が観察されるといった具合です。
カメレオンダイヤモンドの変色の科学的なメカニズムは未解明である部分が多いのですが、このタイプのダイヤモンドは水素を多く含んでいるという大きな特徴を持っています。
流通しているカメレンダイヤモンドの多くは通常時に灰緑黄色を示しており、加熱等により黄色に変化が認められるものが一般的ですが、この他に少数ですが黄色から灰緑色に変化するものや黄色からオレンジ褐色に変化するものも報告されています。

各色ダイヤモンドについて簡単に説明してきましたが、色の付いたダイヤモンドを見る機会に参考にしていただければと思います。

加熱前
加熱前

加熱後
加熱後

 
 
 
 
 
 
 
 
 

ダイヤモンドの蛍光について

ダイヤモンドは、ほぼ純粋な炭素の結晶体ですが、ごく僅かな不純物として窒素が含まれます。
不純物の窒素を含むダイヤモンドにX線や紫外線があたると、X線や紫外線は目に見える光に変換されて放出されます。
この現象を蛍光現象と呼び、光を蛍光と呼びます。それぞれのダイヤモンドには構造的に違いがある事から、それぞれ異なる蛍光性を持っています。即ち、人間の性格と同じように固有の特徴(人間に置き換えれば個性)になります。
ダイヤモンドの蛍光は、発光色の強弱により、None(無)、Faint(弱)、Medium(中)、Strong(強)、Very Strong(極強)の5段階に分類し表示されます。一般的にブルーの蛍光が多くを占めていますが、その他の色調では、イエロー、イエローイッシュグリーン、レッド、オレンジ、ピンクと様々です。蛍光の発色性の違いは不純物の種類や、欠陥の形成状態により変化するものだと考えられています。
蛍光の発色が強いダイヤモンドはカラーグレーディングを行う際に注意しなければなりません。一般的なダイヤモンドの持つイエロー味は補色であるブルーの強い蛍光色により相殺されダイヤモンド自体の色を良く見せてしまうからです。確かに強い蛍光色を持ったダイヤモンドは本来持っている地色を隠してしまうものもあります。これは全てに対して言えることでは無く、ごく一部のものに対してです。しかし、逆の考え方をすればユーザーが身につけて行く場所によっては蛍光色の強いダイヤモンドは注目を浴びる可能性もあります。 例えば、ブラックライト等が設置されているパーティー会場やバー等では怪しく神秘的なブルーの発色が浮かび上がり、貴女をより一層引き立ててくれるでしょう。

ダイヤモンド鑑別の現状について

ダイヤモンド処理技術の進歩、合成ダイヤモンドの品質向上などにより、ここ数年ダイヤモンドの鑑別が困難になって来ています。中央宝石研究所ではダイヤモンドの等級を表わすグレーディング及び鑑別書作成等の依頼を受けた全てのダイヤモンドに対して必要な検査を行っていますが、従来の鑑別機器だけでは看破が非常に困難なダイヤモンドも存在することから、我々のような検査機関にとって、より一層鑑別技術がシビアに問われる状況になって来ています。

無色系ダイヤモンドの科学的特徴を利用して粗選別

まず、グレーディング依頼を受けた無色系ダイヤモンドは、全てグレードを行う前に天然ダイヤモンドか否か、天然ならHPHT(高温高圧)処理の可能性があるものではないかという視点で粗選別装置を用いてチェックを行います。
ダイヤモンドは大きく分類してIa型・Ib型・IIa型・IIb型の4タイプに分けられますが、無色系天然ダイヤモンドの大部分がIa型である事から、この粗選別装置はI型ダイヤモンドの分光特性を利用して、非常に短い波長の紫外線(220ナノメーター)の吸収性をチェックし、粗選別をします。

短い波長の紫外線(220ナノメーター)の吸収性をチェックする装置
短い波長の紫外線(220ナノメーター)の吸収性をチェックする装置

ダイヤモンドのタイプ分類に有効な赤外分光光度計(FT-IR)
ダイヤモンドのタイプ分類に有効な赤外分光光度計(FT-IR)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

この検査にパスした無色系ダイヤモンドは現行では合成ダイヤモンド及びHPHT処理の可能性は消えますが、天然ダイヤモンドと判定されてもこの時点ではまだ油断出来ません。
あくまでも粗選別装置はダイヤモンドのI型とその他のタイプに分類しているに過ぎないからです。含浸処理ダイヤモンド、ペインティング及びコーティング処理ダイヤモンド、レーザードリル処理ダイヤモンドはこの粗選別装置では選別を行えないことからグレーダーがカラー、クラリティのチェックの際に検査を行います。

ダイヤモンドのタイプIa型:不純元素として窒素が入り、2個以上の窒素原子が集合体を作っているもの。無色から黄色系(ケープ系)の大抵の天然ダイヤモンドがこのタイプに属します。合成ダイヤモンドのない唯一のタイプです。
Ib型:不純元素として窒素が入り、単原子の状態で窒素原子が存在しているもの。ファンシーインテンス・イエローなどの濃い黄色系のダイヤモンドを生み出します。合成イエローダイヤモンドの大部分はこのタイプで、放射線処理でピンクからレッドの合成ダイヤモンドも作られています。
IIa型:窒素やホウ素などの不純元素を含まないため、カラレスのダイヤモンドです。カラレスの合成ダイヤモンドはこのタイプに属し、天然ダイヤモンドなら希少性が高いタイプです。
IIb型:不純元素としてホウ素を含むため、ファンシーブルーを生むタイプです。ブルーの合成ダイヤモンドもこのタイプに属し、天然なら希少性が非常に高いタイプです。

粗選別でNGに分類されるもの

さて、NGと判定されたものについての検査フローですが、この時点ではダイヤモンド以外のものが含まれている可能性が有ることから専任の検査スタッフが類似石とダイヤモンドを選別します。ダイヤモンド以外のものであれば更に別の検査を行ない、結果を出す事になります。
肝心のダイヤモンドの選別ですが、この時点で残る可能性はI型以外の天然ダイヤモンド、合成ダイヤモンド、HPHT処理したダイヤモンド等が可能性として残りますが、高度な知識と判断力が必要になって来ることから、ここからは鑑別のスペシャリストが特殊な検査を進めます。

高温高圧(HPHT)処理ダイヤモンドの検査

FT-IR検査等でダイヤモンドのタイプを選別し、II型のダイヤモンドであれば高温高圧(HPHT)処理ダイヤモンドの検査が必要になります。このHPHT処理ダイヤモンドは従来の鑑別機器での看破は不可能であり、顕微ラマン分光光度計という特殊な分析装置が必要になります。液体窒素を用いダイヤモンドの冷却を行い、そのダイヤモンドのフォトルミネッセンスを測定します。非常に高度なオペレーションと解析能力が必要で専門のスタッフが結果を出します。

合成ダイヤモンドの検査

合成ダイヤモンドの疑いのあるものはカソードルミネッセンス、ダイヤモンドビューTMなどの特殊な検査機器を用いて検査を行ないます。この特殊な検査機器で合成ダイヤモンドの観察を行うと合成ダイヤモンド特有の成長構造が確認されます。勿論、蛍光器等を利用した燐光検査及びセンタークロス(十字状模様)の観察も有効ですが、近年の合成ダイヤモンドの品質向上は凄まじいものがあり、簡単な看破法では不十分になってきています。

ダイヤモンドビューTMを用いて天然・合成ダイヤの検査をしている様子
ダイヤモンドビューTMを用いて天然・合成ダイヤ
の検査をしている様子

ダイヤモンドビューTMで観察される合成ダイヤモンドの蛍光像
ダイヤモンドビューTMで観察される
合成ダイヤモンドの蛍光像

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

カラーダイヤモンドの検査

全てのカラーダイヤモンドには必ずカラーオリジン【(色起源)天然起源及び人為的着色かの表示】の検査を行います。赤外分光光度計(FT-IR)、可視分光光度計 (UV-Vis/NIR)を用い検査石のデータ集積をおこない、各色の天然パターンに該当しない石、又は更に検査の必要があると思われる石には、より入念な検査を重ねます。天然カラーダイヤモンド、放射線処理ダイヤモンドはこの時点で結果が出ることになりますが、Ia型のカラーダイヤモンドで天然パターンに該当しない場合は高温高圧(HPHT)処理ダイヤモンドの検査が必要になってきます。

放射処理

放射線処理はダイヤモンドに電子線(エレクトロン)照射をして濃いグリーンにしたものと、更に照射後に熱処理を行い、より好ましいカラーに改変させたものがあります。放射線処理のなかにはガンマー線や中性子線を照射し                                                                          カラーの改変を行ったものもあります。

 

以上のようにダイヤモンドの鑑別を行うにあたり心がけたいのは『1つの検査のみで結果を出そうとせず複数の検査を行った上で総合的な判断を行う』事が必要となって来ているという事でしょう。

高温高圧プロセスとは・・・
高温高圧合成法でダイヤモンドを合成する条件に近い温度と圧力をブラウンカラー・ダイヤモンドにあたえ無色またはその他の色にダイヤモンドを変色させる処理。ベラテア(Bellataire)
アメリカのゼネラルエレクトリック社(GE社)がブラウンカラーのIIaタイプの天然ダイヤモンドに高温高圧処理を用い色調をカラレス化する方法を開発。1999年4月よりPegasus Overseas Limited(アントワープ; LKIの子会社)がGE社で高温高圧処理したダイヤモンドを販売開始。
当初、GE社はこの処理技術についての具体的方法は一切公表せず、「従来の放射線処理、表面コーティング処理等の改変処理とは全く異なる技術であり、この処理技術を施されたダイヤモンドの色調は永久的に変わらず、この処理技術が施されたどうかの鑑別は出来ないであろう。」と発表。 その後、各国の鑑別機関、団体が研究を開始し、この処理の解明に努めた結果、顕微ラマン分光装置による分析法にて鑑別が可能であることが判明しました。
ノバダイヤモンド(NovaDiamond)
2000年2月 より親会社のNovatechで高温高圧処理したダイヤモンドを販売。この処理プロセスは上記のGE社とほぼ同じですが、処理する対象のダイヤモンドはIaタイプのブラウンカラーで、処理後のカラーは黄色、濃黄色、黄緑色などがあります。
ノーブ(Nouv)
2003年3月からイルジンダイヤモンド社(韓国)が自社でHPHTプロセスを施したダイヤモンドを“ Nouv ”というブランド名で販売。処理されたダイヤモンドのカラーは黄色、濃黄色、黄緑色。